マイク・オ-スチン16歳のころ
フロリダの日差しが強すぎることから、母親に頼んで引っ越したのは、アトランタ。
引越し先は、イースト・レイク・カントリークラブの道ひとつ隔てた隣りだった。
伝説のゴルファー、球聖ボビー・ジョーンズが、スコットランド人メイデンの指導を受けながら練習していたゴルフ場だ!。
オースチンは、コースに忍び込んでは練習していたのだが、ある日クラブの所属プロ・メイデンにつかまってしまった。
ところが、彼のスイングに惚れ込んだメイデンは、叱るどころか、週日の練習を許可し、自分の練習球を使えとまで言う。
練習場の池を楽々と超えるオースチンの300ヤードのドライバー・ショットに感嘆したのが、球聖ジョーンズ、
「ねぇきみ、どうやったらそんなに飛ぶの?」と尋ねると、
「あなたはメイデンのレッスンを受けているじゃないですか。私は所詮アマ、彼に訊いたらどうです」
ジョーンズは、オースチン(1910-2005)の8歳年上、
全米オープン優勝で一流ゴルファーの仲間入りをしていた頃だから、値打ちがあるエピソードだ。
当時のオースチンは、メイデンはおろか、殆どのプロが知り得ない飛ばしの技術を持っていた、とは思ってもいなかったろう。


